ししとうはピーマンの仲間で、初心者でも手軽に育てられる夏野菜のひとつです。たくさん収穫でき、炒め物・天ぷら・焼き野菜などに活躍します。「辛いのが1割混じる」というドキドキ感も魅力のひとつ。この記事では、ししとうの植え付けから収穫まで、失敗しない育て方をわかりやすく解説します。
- ししとうの基本情報
- 栽培スケジュール
- 土づくりと準備
- 苗の植え付け方法
- 整枝(仕立て方)
- 水やり・追肥
- 収穫のタイミングと方法
- 病害虫対策
- まとめ
ししとうの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 科・属 | ナス科トウガラシ属 |
| 原産地 | 中南米(スペイン経由で日本へ伝来) |
| 栽培難易度 | ★★☆☆☆(やさしい) |
| 生育適温 | 昼間25〜30℃、夜間15〜20℃ |
| 植え付け時期 | 4月下旬〜6月上旬(関東基準) |
| 収穫時期 | 7月〜10月 |
| 収穫までの目安 | 植え付けから約60〜70日 |
| 1株の収穫量 | 50〜100個以上(管理次第でさらに増える) |
| 主な品種 | 獅子唐辛子(標準)・万願寺とうがらし・京都万願寺・甘とう美人 |
栽培スケジュール(関東基準)
| 作業 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | ▶ | ▶ | ▶ | |||||||||
| 収穫 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ||||||||
| 追肥 | ● | ● | ● | ● |
▶ 植え付け期間 ◎ 収穫最盛期 ○ 収穫可 ● 追肥タイミング
土づくりと準備
ししとうはピーマンと同じナス科で、水はけがよく肥沃な土を好みます。植え付けの2〜3週間前に準備を進めましょう。適正pHは6.0〜6.5です。
畑の場合
- 苦土石灰を1㎡あたり100g施してpHを調整する
- 完熟堆肥を1㎡あたり2kg、元肥(化成肥料)を1㎡あたり80〜100g混ぜ込む
- 幅60〜70cmの畝を立てて黒マルチを張ると地温確保・雑草防止に効果的
- 支柱(高さ80〜100cm)を事前に立てておく
プランターの場合
- 深さ30cm以上・幅60cm程度のプランターを用意する(1株あたり)
- 市販の野菜用培養土を鉢の8分目まで入れる
- 鉢底石を2〜3cm敷いて排水性を確保する
- 日当たりのよい場所に置く(1日6時間以上の日照が理想)
苗の植え付け方法
ししとうは種からも育てられますが、市販の苗を購入して植え付けるのが手軽で確実です。本葉が8〜10枚、つぼみがついているくらいの苗を選びましょう。
植え付けの手順
- ポットから苗を出す:根鉢を崩さないように優しく取り出す
- 植え穴を掘る:株間50〜60cm(プランターは1鉢1株)、深さはポットと同じくらい
- 苗を置いて覆土:根鉢の高さに合わせ、土が株元にかかるように植える
- 仮支柱を立てる:苗の横に支柱を立ててひもで軽く固定する
- たっぷり水やり:植え付け後は株元にたっぷりと水を与える
💡 植え付け後1〜2週間は根がまだ張っていないため、乾燥させないよう注意。毎日水やりをしっかり行いましょう。
整枝(仕立て方)
ししとうの整枝はピーマンと同様に3本仕立てが基本です。早めに整枝することで通気性が上がり、収穫量も増えます。
3本仕立ての手順
- 一番花を確認:最初に咲く花(一番花)の下の節を探す
- 一番花の下の脇芽を2本残す:一番花のすぐ下から出る脇芽を2本残し、それより下の脇芽はすべて取り除く
- 主茎+脇芽2本の計3本で仕立てる
- 3本の枝それぞれに支柱を立ててひもで誘引する
その後の管理
- 3本の枝から出る脇芽は随時かき取るか、1〜2本程度に絞る
- 枝が混み合ってきたら適宜間引いて風通しを確保する
- 草丈が高くなったら支柱を追加して倒伏を防ぐ
水やり・追肥
| 管理項目 | 方法・頻度 | 注意点 |
|---|---|---|
| 💧 水やり | 土が乾いたら株元にたっぷり。夏は朝晩2回が目安 | 乾燥が続くと辛い果実が増える。水切れに特に注意 |
| 🌱 追肥(1回目) | 植え付け後3〜4週間(最初の収穫前後) | 化成肥料を株から10〜15cm離してばらまく |
| 🌱 追肥(2回目以降) | 2〜3週間ごと(計4〜5回) | 収穫のたびに栄養を補給。窒素過多は花落ちの原因になる |
| 🌡️ 夏の管理 | 猛暑日は朝夕の水やりを欠かさない | 高温乾燥が続くとハダニが発生しやすい。葉裏を確認する |
💡 ししとうが辛くなる主な原因は水分不足とストレスです。こまめな水やりと追肥で管理すると辛い果実の割合を減らせます。
収穫のタイミングと方法

植え付けから約60〜70日で最初の収穫を迎えます。ししとうは若い緑色の状態で収穫するのが基本です。放置すると赤く熟して固くなり、株の負担も増します。
収穫のサイン
- 🌿 果実の長さが7〜8cm程度になっている
- 🌿 鮮やかな緑色でつやがある
- 🌿 果実を触ると少し張りがある
収穫の方法
- ハサミで果実の軸(ヘタの上)を切り取る(手で引っ張ると枝が折れるため)
- 収穫はこまめに行うことが大切。放置すると株が疲れて実つきが悪くなる
- 赤く熟したものも食べられるが、種が多くなる
更新剪定(なり疲れ対策)
8月中旬ごろに株が疲れてきたら更新剪定を行いましょう。株を3分の1〜半分ほど切り戻し、追肥と水やりをすると秋に再び旺盛に収穫できます。
病害虫対策
| 症状・害虫 | 原因・時期 | 対処法・予防 |
|---|---|---|
| アブラムシ | 春〜初夏の新芽・茎に集団発生 | 水で洗い流す。アルミマルチで予防。ひどい場合は薬剤散布 |
| ハダニ | 梅雨明け後の高温乾燥期(7〜8月) | 葉裏に白い斑点。葉に水を吹きかける。乾燥防止が最大の予防 |
| オオタバコガ | 夏〜秋。幼虫が果実に穴を開ける | 被害果はすぐ除去。防虫ネットや薬剤で予防する |
| うどんこ病 | 温度差の大きい時期(春・秋) | 葉に白い粉状の病斑。密植を避け通気性を確保。初期に薬剤散布 |
| 疫病 | 梅雨時期・過湿・排水不良 | 茎・葉が急に茶色く枯れる。高畝にしてマルチで泥はねを防ぐ |
まとめ:ししとう栽培の成功ポイント6つ
- ✅ 3本仕立てで整枝する:一番花の下の脇芽を2本残して主茎と合わせた3本仕立てが基本
- ✅ 水切れを防ぐ:乾燥するとししとうが辛くなる。夏は朝晩の水やりを徹底する
- ✅ こまめに収穫する:放置すると株が疲れる。7〜8cmになったら早めに収穫
- ✅ 2〜3週間ごとに追肥:長期収穫するためには定期的な栄養補給が必須
- ✅ 8月に更新剪定:なり疲れしたら切り戻しと追肥で秋の収穫に備える
- ✅ ハダニ・アブラムシに早期対処:葉裏を定期的に確認して初期に手を打つ
ししとうはピーマンより小ぶりで育てやすく、次々と実をつける優秀な野菜です。うまく管理すれば夏から秋にかけて大量収穫できます。ぜひ今年の家庭菜園に加えてみてください!

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